弁護士インタビュー 田代 洋介 


なぜ、オリンピア法律事務所を就職先として選んだのですか。

 私はオリンピア法律事務所の前身である川上・原法律事務所に入所しました。
 当時、名古屋の法律事務所では珍しく、オータムクラークを実施していましたので、これに参加しました。当時のオータムクラークは5日間ありましたので、それぞれの先生方としっかりコミュニケーションを取ることができました。

事務局さんを含めた事務所全体の雰囲気がとてもよかったので、自然とここで働けたらいいなと思っていました。中でも良く覚えているのは、ある課題を検討して報告した際に、司法試験に合格したばかりの自分の話を真摯に聞いてくださり、しっかりと議論ができたことですね。知識を教えてくださることはもちろん自分の勉強になりますが、目線をそろえて向き合ってくれた感じがして、とても嬉しく思いました。
幸いにも、オータムクラーク終了後に声をかけていただき、自分としても是非ともと思っていましたので、すぐに入所を決めました。


仕事内容について教えてください。
また、アソシエイト時代とパートナーになって以降で取扱分野に変化はありましたか。

 今現在の仕事内容は、いわゆる企業法務が8割ほどを占めていて、2割くらいが個人の方の案件(交通事故、相続、離婚など)です。
企業法務の内容としては、主に、契約書の作成やリーガルチェックなど全般的な法律相談、労務、取引先との紛争、知的財産権に関する相談に対応しています。

 私は弁護士になって〇〇分野が絶対やりたい!というタイプではなく、色々な仕事を経験したいと思っていました。ですので、弁護士になってから数年間は分野を絞ることなく、非常に幅広い分野の仕事をさせてもらいました。幅広い分野の仕事に対応するためには当然調べることも多くなり、時間もかかるので大変な面もありましたが、この時の経験は今の自分にとって大きな糧になっています。
幅広く仕事をしていると、段々と自分の得意分野や、やりたい仕事が自然に見つかってくるので、そこから段々と今の仕事内容になっていった、という感じですね。


力をいれている取扱分野を教えてください。
また、なぜその分野を取り扱うようになったのか。その分野の面白さを教えてください。

 顧問業務と知的財産権の分野です。
顧問業務では、様々な業種の事業に関する相談を受けており、自分の知らない事業に関する話も聞けるので、単純に興味深く、その事業をサポートできるというのは、やりがいも面白さも感じます。
知的財産権の分野は、大学院で学んだことはなく、弁護士になってから学び始めました。しかし、取り扱っている弁護士も多くないため、様々なクライアントからご依頼をいただいています。知的財産権の分野は、法的な論点が非常に難解ですので、悩むことも多いですが、ブランディングなど事業戦略に大きく関わる分野ですので、とても面白さを感じています。


どのようなことを心掛けて業務にあたっていますか。

 企業法務であっても個人の方であっても、まずはクライアントとよい関係性を築くということが大事だと思います。人を相手にする仕事ですし、弁護士は敷居が高いというイメージを持たれている方もいるので、話し方や振る舞いなどに気をつけ、話しやすく相談しやすい雰囲気を作ることを心掛けています。よい関係性を築くことができれば、本音を話してくれますし、こちらの話も聞いてくださりますので、基本的なことですがとても大事だと思います。
また、はじめの段階から、事件のゴールやそこに至るプロセスをイメージして対応しています。もちろん全てが想定通りに行くわけではありませんが、事件をスムーズに進められますし、想定外のことが起きても冷静に対応できます。何より、見通しがあればクライアントは安心すると思っています。


どのような時にやりがいを感じますか。

 事件が終わったときに、クライアントが、すっきりと前向きな気持ちになったときです。相談を受けてから事件を進めていく間も、クライアントはずっと頭の中に事件のことがあり、不安な気持ちを抱え続けることになります。それを解消できたときにはやりがいを感じます。事件が終わってもクライアントの人生や社業は続いていくわけですので、前向きに歩んでいく一助になれたら嬉しく思います。
あとは、クライアントにとってできる限りよい結果を出すために、戦略を練ったり、様々な調査を行ったりするわけですが、それがしっかり結果に結びついたときは、クライアントも喜んでくれますし、自分もやりがいを感じますね。


働き方(スケジュール)について教えてください。

 業務の忙しさによって変わることはありますが、平日の午前9時頃から午後7時頃まで、業務の時間としていることが多いです。平日の午後7時以降は、所属している経営者団体の集まりに参加したり、自己研鑽の時間にあてたりしています。
手持ちの事件に直接関係しないことや新しいことを学ぶ時間はつい後回しになってしまうので、その時間もできる限りスケジュールに入れるように意識しています。


お仕事とプライベートとのバランスに関して、気を付けていらっしゃることはありますか。

 この仕事は、やろうと思えば土日や早朝深夜関係なく毎日のように仕事ができてしまいますし、気付いたら気になっている事件を頭で考えているというのは日常茶飯事なので、できる限りメリハリを付けることが大切だと思います。気持ちがリフレッシュできる趣味や場所(自分の場合はスーパー銭湯)を見つけるとよいと思います。
また、どれくらい仕事ができるか(したいか)は人それぞれなので、自分が健康的に集中してしっかり仕事ができるラインを見極めて、自分なりのスタイルを築くことが大切だと思います。アソシエイト時代は自分でコントロールできる範囲に限界がありますが、その時代の経験が無ければ、今の自分のスタイルはできていなかったと思います。


今後の目標は何ですか。

 企業活動にとって法務というのはごく一部であり、それ以外にも様々な悩み・課題があります。弁護士は紛争解決をする仕事というイメージが強いので、もっと幅広く経営課題を解決し、企業の成長促進につながるサービスを確立し、提供していきたいと思っています。
そのために今は、法務以外の分野に関する学びの時間を積極的に取っています。


どんな方に来ていただきたいですか。

 自分で考えることや、議論をすることが好きな方だとよいと思います。
弁護士同士が様々な分野について相談しあえる風土がありますので、このような方であれば、きっと大きく成長することができると思います。


これから弁護士を目指す方々へメッセージをお願いします。

 弁護士の仕事には、他の職業にはないやりがいが沢山詰まっていますし、取り扱うことができる分野も非常に幅広いので、自分のやりたいことが実現しやすい職業だと思います。
自分の知らないことを学ぶ意欲が大きな人はとても弁護士に向いていると思いますので、是非その意欲を持ち続けながら頑張ってもらえればと思います。

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